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「零治ぃぃ―――!!何してんじゃぁぁ!!」
罵声にも近い声が零治の耳に響き渡り、背中に冷や汗がじわっとにじみ出てきた。
まるでロボットのようにゆ~~~っくりと見ると香奈が両手を腰にやりこちらを睨んでいた。
「あんたね、早く帰ってくるってお母さんに聞いて、待ってたらなかなか戻ってこないと思ったらこんな所で油売って!お雑煮、全部食べちゃうわよ。それにこんな所で銃なんか撃つ人誰よ!!あたしの目の前に落ちてきたんですけど!!!」
ぎくり…
「い、いやぁ香奈ちゃん…そそそれは危なかったねぇ~~」
その犯人は真治
「なっ…!!」
「ま~~や~~~ま~~く~~~ん!!!」
「いやぁぁ~~!!」
「ひ、平山!!」
「あれ?佐竹くんいたんだ……って何その格好」
「か、かっこい」
「ダサ」
「えっ……??」
拓哉だけに寒ぅぅい風が一つ吹いてうなだれそして彼は泣いた。聖騎士だろうが何だろうが関係なく彼は男として泣いた
「あの…貴女が平山香奈さん?」
「えっ?あぁ…はい、そうですけど?誰、零治?この綺麗な人」
「今年の神子だよ。聖霊院の偉い人だな」
「へぇ~~~…その偉い人がなんで佐竹くんと一緒に?」
「あいつ、聖霊院の聖騎士だよ。」
「そうだったんだ。だから2人ともダサい服着てるんだ」
「「ダサい…」」
グサリと拓哉の心に見えない言葉矢が刺さり余計に落ち込んだ。
そしてフレンにも見えない言葉の矢が刺さり2人の気分はまさにブルー
「拓哉さん。今日は帰りましょう」
「そうですね…神子様。今日は気分が優れません…」
トボトボと2人は去っていった。
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