1.気高き燕との出会い

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勢いよくクラスのドアを開けた宗太が「おはよう皆!」とか言ってまわるのを見ながら僕は自分の席に向かった。 クラスメイトはだいたい知っている奴らばっかりであまり去年みたいな緊張感はない。 新しいクラスになってからの僕の席は窓際から数えて二列目の一番前で最悪の位置。 別に先生様たちの話しが嫌とか宗太が近いとかの問題じゃない……隣に背筋をピーンと伸ばして座ってる人物のせいだ! その人物とは………… 「春日君、春休みの間に性格を変えられましたか?」 「一朝一夕で変えられるほど僕の性格は軽くないよ!」 「一朝一夕と言うのは短い間のことを指すんですよ? 貴方には去年からずっと時間があったのに変えようとしてないだけです!」 僕に対してかなりキツい言葉を投げかけた女の子は三条京(サンジョウミヤコ)。 いつもいつも僕を目の敵にする嫌な奴で、実は去年スピード破局をした元カノでもある。
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