1.気高き燕との出会い

8/31
前へ
/157ページ
次へ
「また痴話喧嘩か?」 パシャパシャッとカメラのボタンを押しながら宗太が隣に座った。 面倒なので軽く無視。 「そういえば、春日君。今日リムジンが来てお嬢様が登校してきたのを知っていましたか?」 「何だと!何故みんなそんな大ニュースを俺に教えないんだ!」 近い!近いよ宗太! ハァハァ言ってんの聞こえてキモチ悪い。それに話しかけられたのは僕で君じゃないんだよ? 「私はあなたが嫌いです。それと同じように皆さんもあなたが大嫌いだからでしょうね」 キッツ! この二人は本当に犬猿の仲っていうか水と油っていうか、仲が良くない。 あまりにも仲が悪いので仲介者としてよく僕がはいるけど…… 「黙れ腐れ女。俺よりお前の方が嫌われてるよ」 「これだから頭の悪い人は嫌いなんです。言葉自体に品がない」 「なんだと!」 馬鹿馬鹿し過ぎてこんなの止めたくないよ。
/157ページ

最初のコメントを投稿しよう!

82人が本棚に入れています
本棚に追加