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空母 ケストレル
フライトデッキ
俺は機体から降り、フライトデッキを舐め回すように見る。空母に乗るなんて、訓練時代に、空母ヴァルチャーに乗って以来だ。
「やあ、ストロード君、久しぶりだね。そしてマクネアリ基地の諸君、ようこそ、ケストレルへ。」
そこに、1人の立派な髭を蓄え、いかにも、艦長と呼ぶべき男性がやってくる。
「お久しぶりです、アンダーセン艦長。」
司令は、ケストレル艦長、アンダーセン艦長と握手を交わす。
「こちら、このケストレルの艦長、ニコラス・A・アンダーセン艦長。俺のパイロット時代の恩師でもある。」
「クーガ・アンソニーです。お噂はよく司令から伺っています。」
俺はそう言い、アンダーセン艦長と握手する。
「エドワード・イエーガーです。お会いできて光栄です。」
続けて、エドがアンダーセン艦長と握手する。
「うむ。2人ともいい顔をしている。ストロード君。いい部下に恵まれたな。」
「いえ。」
「ストロード?ダーニ・ストロードか?」
そこに、1人の男性が現れる。
その男性を見て、俺とエドは開いた口が塞がらない。
オーシア国民なら知らぬ者はいない。
ビンセント・ハーリング大統領がそこにいた。
「おお!ビンセント!」
司令はそう言い、ハーリング大統領を抱擁する。しかも、大統領を呼び捨てにしながら。
「え?え?司令?」
流石のエドもパニック状態だ。
「ああ。こちら、ビンセント・ハーリング大統領だ。」
「知ってますよ!」
司令があまりにも当たり前なことを言うので、つい突っ込んでしまう。
「彼は私のハイスクール時代からの悪友だ。」
代わりにハーリング大統領が答える。
「あ、悪友!?」
「まあ、こいつも一端の人間だったわけだ、はははは!」
司令は、大統領の肩をバシバシと叩く。
「すげえ。」
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