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すぐ近くに浩牙の顔。
私を無言で殴る彼のくもった瞳から、一筋だけ涙が流れた…。
何ガ悲シイ…?
どさり
彼は急に私を下ろし、寝室へ歩いていった。
身体のいろんなとこが疼く。
頬がまだひりひりする…。
「…っ、…ぐすっ…」
痛い…
身体が、心がイタイ。
私が悪いんだ、浩牙を怒らせたから。
浩牙は不安で不安でたまらなかったんだ、きっと。
さみしがりやだって知ってるのも、彼のこと抱きしめてあげられるのも私だけなのに…。
何も考えられなくなって、私は壊れた時計を抱いてその場にうずくまった。
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