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  「ねぇ、初めて出会った日のこと覚えてる?」 「…ん?」 あなたの質問はいつも唐突。 「覚えてないの!?」 「んー…」 「ひどいや…」 「…くっ、あはは」 ふて腐れるあなたがおかしくて、笑いが込み上げてくる。 だって子供みたい…。 「…笑わないでよ」 「ごめんごめん。 ちゃんと覚えてるって。 雨の日に、いきなり浩牙が傘さしかけてきたの」 「…だってびしょぬれで歩いてるんだもん。 気づいたらもう動いてた。」 自分でびっくりしたもん… そうつぶやきながら、あなたは小さく笑った。 私が大好きな笑顔。 .
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