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電車の窓から外の街の灯りを見て、ほんの少しため息がでた。
あ、いけない。私、今優衣ちゃんの話を聞いているのに。
「ちょっと! 美弥子、今、ため息つかなかった」
ひいいいー。ごめんなさい。でもコレは優衣ちゃんの話のせいじゃないの。
「ち、違うよ! ちょっと深呼吸!」
優衣ちゃんは少し訝しげな顔をしながらも、また話し始めた。
電車は私たちの日常には関係なく、無事に最寄り駅に連れていってくれた。
これから、うちに優衣ちゃんを連れて行くわけだけど……。
神様! お願いです! どうか、今日ばかりは私の意見を尊重して、お姉ちゃんの帰宅が、優衣ちゃんがいる時間とかぶらないように配慮して下さい!
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