地雷を踏み続ける女

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「バツイチ子持ちに心変わりしたのは貴哉なんですよ。私と付き合ってたのにいきなり別れようって言ったんです」  お姉ちゃんはビールをまたグビリと飲み干して、空き缶を振ってからちゃぶ台に置いた。 「優衣ちゃん、バツイチ子持ちの何が悪いわけ? そのバツイチ子持ちは貴女より数段イイ女でしょうよ。自分の中途半端なプライド振りかざして、グズグズ、ブツブツ文句ばかり垂れてた貴女とじゃあ比較の対照にならないわよ。寧ろ貴哉くんからしたら、貴女とバツイチ子持ちは同じ位置にはいないわよ。彼にとっちゃバツイチ子持ちのが数段上。本質をちゃんと見れる男の子なんてそうそう転がってない。本当にもったいなかったわねえ」  ああ。もう最悪……。私、確実に今、友達を一人失いかけてる……。
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