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一方、璃桜は玄関に向かって走っていた。
「あっ、山さん!遅刻します!!」
「お嬢様!探しましたよ!早くお車にお乗りください!」
玄関まで来たところで、先程の使用人、山さんに出会った。
使用人といっても、彼は屋敷の管理を手伝ってくれている庭師である。
他にもハウスキーパーや料理人がいるが、お手伝いさんであって、メイドや執事ではない。
璃桜や壱影が暮らすこの神城邸はやたらと広く、敷地内には日本庭園やら畑やら竹林まである。
その為、常時10人程が住み込みで働いていた。
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