無事

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そしてなんやかんやで俺達は適当に道を進んだ あの道を右、左、左、左と…… あれ?戻ってないか? 「気のせいよ」 「気のせいなわけ……ん?俺、口に出してたか?」 「顔にでてるのよ」 女の子は少し茶色を帯びた長い髪の毛を素っ気なくかきあげた 「なにぃ!?中学生の頃に『ポーカーフェイスの加賀見』と呼ばれていた俺が……」 「あ、交番!道聞いてくる」 「そこスルーかよ!!!」 俺泣いちゃうよ?泣いたら飴ちゃんしか受け付けないんだぜ? 決め顔で女の子を見る そんな俺を女の子は見向きもせずに交番まで走っていく ………将来、良きライバルになりそうだぜ そんなことを思いながら女の子の後ろ姿を憎々しげに見送った
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