No.001 再会

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No.001 再会

快晴の青空の下、一本の快速特急が走る。山形駅と仙台駅を結ぶ、JR仙山線である。 その列車の車窓からのんびり景色を眺める一人の女性。現在、午前6時46分。眠たそうな眼差しで腕時計を確認する。それもそのはずだ。仙台行きのこの列車、午前5時43分に山形を出発して、この後午前6時49分…あと約3分後に仙台には到着する。 実は彼女、鶴岡市を昨日の夜に出発し、山形市の安宿で一睡した後、この始発の列車で仙台に向かっているのである。「早朝からお疲れ様です」と言いたくなる。
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