時を越えた少女

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「ふぁ~…寝ちゃったよ…」 目を覚ました時、アタシは周りの光景を疑った。 「何…これ…」 学校にいたはずなのに、今アタシの目の前には侍みたいな人がたくさんいる。 腰には刀。頭は髷。女の人なんて着物だしデッカイ頭。 そうまさに江戸時代。 「え??夢だよね?そうよ!これはきっと夢だ!」 思いっきり自分の顔を殴ってみる。 バキィ! 「いてぇ!!何?!夢じゃないわけ?」 アタシの頭は大混乱。トンと何かが手に当たった。 自分の鞄だ。中を見てみると中身はあった。 急いで携帯を取り出し開いた。 「圏外…」 でも電源は入る。圏外だから電源が入っても意味がない。 ガックリ肩を落としその場に座る。 幸いにもアタシは狭い路地にいたので人には見られていない。 少し冷静になったところでアタシの使えない思考回路をフル回転してみる。 「江戸…江戸…江戸…ん~…江戸?」 ある事を思い出した。
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