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ラウンジに、純平が一人残された。
純平「寄りによって、恵一先生の頭をズームで撮りまくるなんて・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺に飛び火が来なきゃいいが・・・・・・・」
純平が溜め息混じりに、そう呟いた。
加藤恵一先生とは、純平の所属するバスケ部の顧問で、あたまがスキンヘッド気味な先生なのだ。
身長は、やや低めな中肉タイプだが、生徒からの信望も厚いいい先生だった。
純平「お!章!」
章「純平!お疲れー!」
純平がそう言って、同学年の仲間、小野田章を見つけた。
章「聞いて~!ついに、検定問題合格点に達したさ!」
純平「やったじゃん!」
嬉しそうに、章がそう言って席に座る。
章「あれ?・・・竹に三平は?・・・・・・・それに、御神さんの姿も・・・・・・・」
章がそう言って、ラウンジを見渡した。
純平「あれ?校内放送を聞いてなかったのか?・・・・・・・・・・・・・・・・職員室に呼び出しだってさ」
章「ええーっ!?また何かやらかしたの!?アイツ!?」
章がそう言って、サザエさんのマスオさんみたいなリアクションをした。
純平「三平の話しだと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・放送局の備品のカメラで、恵一先生の頭をズームで撮りまくったらしいよ」
章「あぼーん!・・・・・・・・・・・・・・・・・それりゃ呼び出されるわ!」
章がそう言って、弁当を広げる。
(職員室)
三平&竹「失礼しましたー!」
二人がそう言って、頭を下げて職員室を後にした。
三平「お前、怒られているのに笑うなよ!」
廊下でそう言って、三平が竹をつついた。
竹「しゃあないじゃん、めちゃくちゃピカピカしていたんだから・・・・・・・・・・・・頭テカテカ、冴えてピカピカ、それがどうした?僕恵・・」
恵一「竹、言い忘れていたけど」
三平「!?」
竹「はい!」
職員室のドアから、顔だけを出して、加藤先生が竹を見た。
恵一「・・・・・・・・・・今、何か歌ってなかったか・・・・・・」
竹「はい、ドラえもんの歌を少々」
三平『嘘をつけ!嘘を・・』
竹がそう言って、上手くごまかした。
恵一「高校生にもなって、ドラえもんか・・・・・お前は、全く・・・」
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