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(校門前)
時間は、すでに午後の15時を回っていた。
自分達で、時間割を組むこの特殊な学校は、ようやく下校する生徒とコレから登校して、授業を受ける生徒達が校門前で賑やかにたむろしていた。
竹「あれ?純平今日は、部活とかないの?」
純平「あ、うん!今日は、学校に何か資材を持ち込むらしくて、体育館や中廊下が使えないから」
純平がそう言って、竹を見た。
三平「よっしゃ!カラオケでも行こうぜ!」
三平がそう言って、自転車に乗りながら、二人を見た。
竹「そういえば、三平・・・お前の事さっき、バックリバーが探していたぜ?」
純平「バックリバー?」
純平がそう言って、首を傾げながら竹を見た。
竹「ああ、後川先生の事だよ・・・・・・・・後川だから、バックリバー・・・・・・・」
三平「解りずれぇよ!!」
和彦がそう言って、竹を見た。
竹「背水の陣の後川的なネーミングが、またイカすような気がするが・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
純平「そういえば、三平・・・・・・・・・・・・・何かしたのか?」
純平が思い出したように、和彦に向き直った。
竹「確かに・・・・・・・・・・・・・・・・・ハゲ一や万華鏡ハゲに呼び出されるなら、まだしも・・・・・・・・・・・・・・・・後川先生が、呼び出すなんて余程の事情でもあるんじゃないか?」
三平「竹、ハゲ一、万華鏡ハゲは両方とも同一人物だ」
純平「でも三平、竹の言うとおりだぜ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・後川先生が呼び出すのは、余程の事情を持つ生徒だって、噂だぜ!」
純平がそう言うと、竹も三平の不安を煽る気満々の顔で、三平を見た。
竹「あれだ!・・・・・・・・・・・・・・・単位が落ちたんだ!」
三平「まさか!・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、まてよ・・・・・・・・・・・・・・この前の遅刻が・・・・・・・・・・・」
和彦がそう言って、深みにはまるようなネガティブな疑心暗鬼に、包まれる。
竹「まぁ、とりあえず行った方がいいんじゃね?」
三平「そ、そうだな!カラオケは、また今度だ!」
三平がそう言って、自転車を置いて学校内に向かって走り出した。
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