~壱~

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制服に着替えた樹央は朝食と昼食の弁当を作る為、台所に有る冷蔵庫を開けて──ため息を吐いた。 「………何もねェー…」 冷蔵庫の中には卵数個と中身を半分使われた袋入りのソーセージ、漬物が何種類かと1Lパックの牛乳が一本入っているだけで、その中は殆ど空だった。 「しゃーない。帰りにスーパーにでも寄るか?」 誰にでもなく呟いた樹央は卵とソーセージの入った袋を取り出し調理を開始する。 数分後 綺麗に仕上がった目玉焼きとソーセージ、二枚のトーストが食卓に並ぶ。 「朝食はこれで良いとして………」 現在、冷蔵庫の中身   漬物数種類 変えられぬ現実に樹央は…… 「いただきまーす」 逃げた。 .
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