変わらない日々

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俺は音速で着替えて外に飛び出し自転車に股がった。 「うぉぉりゃぁぁぁ!!」 俺は奇声をあげながら爆走した。家を出た時刻が7時30分。学校が始まるのは7時40分。 急いでも15分は掛かる… 遅刻常習犯の俺はあと1回遅刻したら居残りと言われていた。 居残りだけはなんとしても避けなければ… 「間に合え~!」 俺は力の限りペダルをこいだ。 結果から言うとセーフ… 職員の朝の会議が長引いたらしく駆け込みセーフだった。 俺は今机の上で巧という名の屍になっている。 「今日は遅刻しなかったんだ~ 夏なのに雪でも降るんじゃないの?」 嫌味混じりに話しかけてきたのは幼なじみの有薗真希だ。 そして、俺の初恋の相手。
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