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信也と賢太に忍び寄る影。
先に気づいたのは賢太だった。
兵に紛れて黒き狼の残党が忍び込むんでいる可能性を考えていたのだ。
信也は気づいてる様子はない。
刀に手を伸ばし振り返る。
「きゃっ…」
そこには尻餅をついている詩織と真希がいた。
「よっ」
莉代が笑顔を振り撒きながら片手をあげた。
「もう、びっくりした…賢太のあんな怖い顔初めて見た」
「ごめんごめん」
(俺はどんな顔で人を斬ってたんだ…)
賢太は真希に手を差しのべる。
詩織にも差し伸べようとしたが、そこには信也がいた。
詩織が信也の手を握りながら
「おかえり!」
と微笑んだ。
「あぁ…ただいま」
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