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その瞬間、衝撃波がハレイを襲う
そしてハレイは再度驚愕することになる
黒い風の刃にムンクの叫びのような怨念のようなものを見たから
一瞬自分の眼を疑った
確かに霊的な存在はいる
だが、人がそういった存在に出会う確率は天文学的数字なのだから
だが疑いは一瞬にして確信に変わる
怨念が叫び出したのだ
いや、叫びというよりも既に咆哮に近い
ただでさえ刃に圧されかけ腕は軋み脚も限界に来ているというのに耳の鼓膜もこのままで危うい
そして遂に言ってしまった
「クソヤロォ………もう」
今までも幾度となく絶望的状況に追い込まれて来たハレイだが決して諦めの言葉は言わなかった
だが言ってしまった
故に力が緩んでしまった
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