第五節 世界から離隔されし物達

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だが、レイラはふと気が付いた 何故、自分が、今や五大貴族の一柱―――クライシス家の長女であるこの私が怯えなければいけないのか それは間違った方向へと突き進む (そうだ、あいつがいけないんだ。生きているから、死んでいる筈なのに、生きているから、生きているから、生きているから、生きているから、生きているから、生きているから、生きているから、………) (元を正せば、あいつを殺せばいい。昔のように…………) 彼女―――レイラは突如として笑う、嗤う、呵う 狂い始めた彼女は止まらない (死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね―――) 「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇ死ねぇ死ねぇ死ねぇ死ねぇ―――」 レイラは頭の中で考えていたことがいつの間にか口に現れ、更に自身の魔力の篭る両手を目の前の男に向ける 「死ねぇぇぇぇぇ!!」 両手から放たれるは幾重もの火の球 それぞれに限界まで魔力の篭められた球は真っ直ぐ、エドワードを殺すべく突き進む 教室内の生徒は急変したレイラに戸惑い反応に遅れ、ハレイは自身の甘さから反応に遅れる
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