第五節 世界から離隔されし物達

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クリスやキャロル、ハルトを含む貴族の友は立ち上がり、レイラを見る ハレイも教卓から咄嗟に立ち上がりエドワードの前に防御壁を張ろうとするが、全てが遅かった レイラからは有りったけの魔力が既にエドワードに向け放出され、エドワードの周囲には火の球による煙が覆っていた 「やった、やった!私がやってやった!お兄様を私が亡き者に!……………ハ、ハハ、ハハハ、お兄様が、ハハハ…………」 レイラは再び壊れたように可笑しく笑う、嗤う、呵う。 (なんてこった!俺が“仮”担任の間にまさか生徒が生徒を殺すなんて、糞ッ!何が、何がギルドNo.50だ!何が!何が―――) ハレイは予想だの事と、レイラの実力に、偽の記憶であるがエドワードの実力を見や誤っていた そして、再び驚愕の時 「手出しは全くの無用だったんだがなぁ、リース」 「この程度の事、マスターの手を煩わせるまでもありません」 煙の中から聞こえる二つの声 一つは高い綺麗な女声 もう一つは先程も聞いたばかりの声 ゆっくりと煙が窓の隙間と扉から吸収されていき、そこにあるものを写し出す
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