第五節 世界から離隔されし物達

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ハレイはクリスがレイラを背負って教室を出ていったのを見た後、エドワードの横に立った 隣に立ったのは念の為だろう 「んじゃ、めんどくせ~が気を取り直して一人一言自己紹介しろ………学園長!」 と、ハレイが眼下の生徒に話しかけていると話しを遮って扉の開く音がした 扉から入って来たのはエドワードが今朝会ったばかりの学園長、そしてもう一人 貴族ではない一般の生徒が身に着る制服を着た少年 「悪いのぉハレイ先生。もう一人このクラスで見てくれないかのぉ」 突然の登場に動揺を隠せないハレイだが、一先ず了承しておいた そうすると学園長は、連れて来た生徒に、後は任せたぞ、と言うといかにも爺臭い言葉を述べながら教室から出ていった もし、このクラスが普通の生徒で構成された場所だったら今、皆の気持ちは一致しただろう (嵐だ、嵐が過ぎ去った)と 「んじゃ、取り敢えずお前挨拶してくれるか」 ハレイは学園長に連れられていましがた入って来た生徒に言った
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