第五節 世界から離隔されし物達

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ハレイは天才というのはいないと思っている それはエドワードとて例外ではないと思う しかし、彼はエドワードは天才ではないとしても間違いなくギルドの上に立つ秀才クラスの人間ではあるだろうと思った そんな思いもあってか、とりあえず、そうだな、と独り言のように呟いていた ネリエルの表情が一変する 「そうだ、そうだぜぇ。そいつの編入試験を受け持った奴ならなんか知ってんかも知れねぇ」 ネリエルが、やたらとテンションが上昇しているのを無視して告げる 「それ、俺だぜぇ」 自分の不精髭の生えた顔に指を指しながらネリエルに教えてやる 「はぁぁぁああ!ハレイ、おめえぇそういう事はもっと早く言えっての!」 いや聞かれてないし、と思ったのはハレイの秘密 そのまま、ネリエルはハレイに、でぇどうだったんだ、と言う 「それがな、俺少し熱くなっちまって結構本気でやったんだがその時は俺の勝ちだったぜ」 「えっ、まじか。こんな芸当が出来る奴だからハレイよりつえぇと思ったんだが…………っていうか、その時そいつ本気でやってたか?」
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