第五節 世界から離隔されし物達

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ハレイが教師であり、同級生であり、そしてギルドの中でも実力者だという事を知って尚、自分の思った事を何でも率直に口にする、ネリエルは性根の据わった奴だと思われる ハレイは、おまえなぁ、と思いながらも 「そういえばあん時は魔装甲使ってなかった“ような”気がする」 「ようなってどういう事だよ。いくらお前が馬鹿でドジで面倒臭いがりやなのは知ってるが、大事な時はしっかりしてるやつじゃねぇか」 全くもって馬鹿にしてるのか、誉めているのかわからない台詞をはく 「そぉいえば、あいつとの闘いの記憶はいまいちちゃんと覚えてないっていうか何て言うかなぁ」 そこで、ネリエルの表情が再び一変する 「おめえぇ、まさか………まさかなぁ。お前は免疫ついてる筈だからねぇとは思うが、ちょい面かせ」 人差し指を二、三回折り曲げる仕草をネリエルがし、ハレイが彼女の手の所に自身の頭を差し出した ネリエルは、差し出された頭に煙草のような持っていない右手を添える
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