第五節 世界から離隔されし物達

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自らの本分に従うようにネリエルは覗き見える魔法陣のようなモノに触れる 触れるといっても、疑似感覚的な物であって直接触れるわけではない  危険性最終フェイズに突入  干渉者をデリートします ソレに触れると再び、あの声がハレイの脳内を介してネリエルの頭に響く 彼女はそんな声も無視して、一層集中を高め、ソレの構造に対し覗きを開始する だが、次の瞬間 「キャァァァァアアアア!」 普段、彼女が出さないような女性特有の甲高い声が響く轟く 更に僅差の時間で魔力の波が津波のように通路を襲い、彼女の身体を吹き飛ばす ネリエルは、壁に身体をぶつけ糸が切れたように身体を崩した 「お、おい大丈夫か!?ネリエル!」 彼は目の前で身体を崩した彼女の元に慌てて駆け寄る 8時間後 もう既に日も沈み外が闇へと染まった頃、保健塔の一室では 「うっ…………此処は?」 あの時、気絶したネリエルが目を醒ました 「おっ、やっと起きたか」 まだ、気絶から目を醒ましたばかりでぼやけていて誰がいるのか分からないが確かにそこに誰かがいた
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