第二節 神の不可侵領域

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先程、リリスが゙ハーフ"だと述べたが若干語弊があるかもしれない ハーフというのは種族は問わないものとしても二種族間の間に出来た子の事をさす しかし、彼女――リリスはこのイルテミスでも稀に見る三種族の血をその身に宿ずクォーター"なのだ リリスに流れる三種類の血 一つ目は見た目でわかるようにエルフの血だ これは母方が純血のエルフだということを表し、リリスにもエルフの特徴が色濃く受け継がれている 二つ目は天使の血 そして最後は…………悪魔の血 天使と悪魔の血は父親の血を受け継いだのである その特徴として背中には堕天使―――それも、天使から堕ちたのではなく純粋なハーフとしての堕天使の翼が右に白翼(天使の翼)左に黒翼(悪魔の翼)として色濃く受け継がれている 本来、対立することはあっても決して混ざり合うことのない天使と悪魔 しかし、リリスの体には両者の血が混ざり合いながら流れている その異例中の異例の為か、彼女はハーフという差別用語だけではなく異例というもう一つの名でエルフ、天使、悪魔から迫害を受けていた
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