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しばらくしてカルトが慌てて部屋に入って来た。
「カルトっ!まずは潜在魔力から調べるぞっ!………魔力計測器をよこせ」
マルスがそういうといつも通り「はいっ旦那様」といって小さな水晶をマルスに手渡す。
「では、最初は長女のレイラからだ」
マルスはカルトから手渡された水晶を眠っているレイラの手の平に置いた。
少しすると、水晶が輝き始め、まばゆいばかりの光が部屋を包んだ。
光が消えるとマルスは笑っていた。
「まさか、これほどとは………流石、私達の子供だな!さて、次はエドワードの番だ」
マルスは不気味な貴族特有の笑みを浮かべながらエドワードの手の平にレイラと同じように置いた。
しかし数分しても全く変化がなかった。
「カルト、覚醒魔力計測器をよこせっ!」
マルスは今の状況に焦りを感じつつも直ぐさま覚醒魔力計測器を受け取った。
覚醒魔力計測器は水晶のようなものではなく、魔法陣のような物が幾重にも積み重ね描かれた、特殊なカードだった。
マルスはそのカードをエドワードの額に当てた。
しかしこれも先程と同様依然として全く変化がなかった。
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