第一節 犯罪者の誕生

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「次は、レイラを計る………」  マルスの声には既に感情が篭っていない。  先程のエドワードの事で心が懐れたように。  そして、マルスは特殊なカードをエドワードにやったようにレイラの額に当てた。  すると、カードに描かれていた魔法陣に魔力で出来た無機質な光が浸透していき魔法陣全てに光が行き渡ると光はカードから空気中に出て光で数字の二を模った。  これは即ち、レイラの覚醒魔力が二年以内に現れるということ。  同時に覚醒魔力は時期が速い程強いとされている。  この時、再びマルスの心が深い深い底から甦った。  故にマルスは不気味な笑みを浮かべながら屋敷中に響くような声を出しながら笑った。  しばらくして閉ざしていた不気味に歪んだその口を開いた。 「カルト!この屑を別館に連れていけ!」  マルスはそう言って産まれたばかりのエドワードの体を片手で掴みカルトに向けて放り投げた。  カルトは投げられたエドワードを見事にキャッチして扉から出て行き姿を消した。  その後、屋敷にはマルスとマリアの不気味な笑い声が延々と屋敷に響いた。
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