第三節 情堵不安定な人の心

25/26
前へ
/262ページ
次へ
「で、どうするんだ?殺るのか?殺らないのか?」 リリスはまさか、生きて帰すとは思っていなかったのか素っ頓狂な声をだした 「殺さないんですか?」 リリスが小声でエドワードに呟く エドワードがリリスの問いに答えようとするがそれより早く七色が答える 「いや、今日の所はぶが悪いからな、退かせてもらうよ………ただし、次にあったら必ずお前の息の根を止めてやる!【飛翔天翼】」 七色はエドワードに対して一瞬だけ殺気を飛ばすと魔法で一対の翼を背中に生えさせ警戒心丸出しにしながらも帰っていった 「さてと、俺達も行くぞ」 二人が歩き始めようとした時リリスがあることに気付く 「エドワード様!腕から血が!」 「あぁこれなら大丈夫だ………さっきあいつが殺気を出した時に、理性を保つためにやったことだ」 エドワードの腕からは尋常じゃない量の血が垂れていた 恐らく、痛みに慣れているエドワードは相当深く自身に傷を付けたのだろう 血の流れは一向に収まる気配がない 最も、エドワードは全く気にしていないが………
/262ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25676人が本棚に入れています
本棚に追加