第四節 天国か地獄

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エドワードはリリスに「黙って見ていろ」と言うと少女を黙って見続けていた しばらくすると少女に変化が現れた 少女の体はぶくぶくとそれこそ沸騰するように膨らんでいき一気に水となって弾けた そしてそれと同時にどこからか女性の甲高い声が洞窟に響く 「当店゙なんでも屋"への入店を認めます いらっしゃいませ紅い悪魔様………」 そして少女が佇んでいた後方の岩が水のように音もなく崩れていき白い壁で出来た一本道が出来上がった 「エドワード様、これは一体…………」 リリスの声には先程のような怒気は含まれておらず芯から出た驚きの声だった そしてエドワードは白い道を進みながら説明していく 「この先にいる女は水のエキスパートで一連の行為は店に入るために鍵のようなものだ」 リリスはその説明で理解したらしく一人で頷いていた しばらく歩くと白いドアが目前に現れエドワードはなんの躊躇いもなくドアノブを右に回し扉の奥へと入っていった
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