第四節 天国か地獄

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「いらっしゃ~~い!紅い悪魔様!」 エドワードが扉を開けると同時に身長135㎝位の少女が勢いよく抱き着いた 「なっ!」 リリスが一瞬の出来事に驚いている 「離れろ、店主」 店主と呼ばれた少女はムッと頬を膨らませエドワードの腰に回す力を強める 「店主じゃない、メルル」 「ハァ、メルル離れろ」 「うん、わかったよぉー」 メルルはうんうんと頷きながらエドワードから離れていった 「例の物は用意してあるか?」 エドワードは決して顔色一つ変えない 「勿論、うちは早い事が売りのお店だから………それよりも、そこの女誰?」 メルルの最後の言葉には明らかに殺気が含まれている 「俺のモン(所有物)だ」 リリスは言葉を発する事なく黙視を依然として続けている 「そう、ならいいんだけど。もし………俺の女なんて言ってたら何も売らなかったのに……」 メルルはそれだけ言うと両手をエドワードに差し出した エドワードもそれが何を意味するのかを知っていたため片手に持っていたアタッシュケースを差し出した
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