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「この低俗な不良と兄弟?笑わせるな」
「こいつと兄弟なわけあるか!!!!」
またしても重なる声。
だからどういう関係なのよ、この2人は……
私の心の声が聞こえたのか、背後からまた新たな声が聞こえてきた。
「親戚ですよ。遠いような近いような、ね」
「……へ??」
振り返ると黒いスーツを着た黒髪の男性が微笑みながら立っていた。
「要様、リビングの掃除が終わりました。」
スーツにはシワ一つないし、背筋はピンと伸びているスラリとした男性。
ストレートの髪もサラリと揺れていて、その立ち振る舞いに思わず見とれてしまいそう。
にしても――――
この人誰だよ!!!!
「おぉ、わざわざ呼びつけてしまってすまなかったな。このバカ野郎が暴れたせいで……」
東城薫を見下すように言い放った要(様?)
「いえいえ。バカがするバカなことは我々には予測できませんし、仕方ありませんよ」
この人……
笑顔でサラリと酷いこと言ったんスけど……!!!!
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