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「そんなこと言われても仕方ないわよ~。もう決まっちゃった事だしぃ、それより手伝ってよぉ~」
ママは埃っぽい床をせっせと雑巾で拭いる。私も仕方なくバケツの中の雑巾を絞り、床を適当に拭いてみる。
「だって、せっかく結愛も健も聖ベーコンレタスに合格して楽しい高校生活を送るはずだったのに~、急すぎだよぉ。お願い私だけ日本に残るのは無理?」
ママはちょっと面倒臭そうな表情を見せながら
「無理に決まってるわよぉ~、姫花一人で生活出来るの?」
ママは、手際良くバケツの水で雑巾を洗い、しっかり絞っていく。
「ただいま~」
「あらっ💕愛しのパパが帰ってきたわ」
ママは狭い玄関までいつもどおりパパを出迎える。
「パパお帰りぃ~パパどこ出かけていたのよぉ、こんなに忙しい時に~~姫花がアメリカ行きたくないって言い出したのよぉ。パパからも何か言ってあげてよ~~~」
ママはパパにベッタリ腕を組んでリビングに入ってきた。
「ねぇねぇ、パパお願い!私どうしても日本に残りたい!このとおり」
私はパパとママが入ってくるなり日本の文化である土下座でパパとママを出迎えた。
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