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私も、どちらかと言うと、珍しいモノ好きで、好奇心旺盛な方である。
だから、そこにある黒い箱の中身を見たくてしょうがないワケだが、ここは一つ大人になって…
「ナナちゃん?
ダメよ?
人様の物を勝手に開けたりなんか……」
「あっ、先輩!
中身はどうやら煙草みたいですねぇ。」
私が話すより前に、奈々子は開けてしまっている。
こういう時は、行動が素早いな。
…って、コラコラ。
まぁ、私も開けたかったワケだし、怒ることはしなかった。
「しょーがないなぁ…」
と言いながら、私も中身を確認する。
開け方も煙草と変わらないようだ。
そして、見た感じも同じだった。
中には、煙草と同じように、葉っぱの乾燥したモノが紙に包まれており、黒いフィルターがついているモノが20本入っていていた。
「なぁんだ。
やっぱり、煙草みたいですねぇ?」
奈々子は煙草を吸わないので、興味無さそうに呟く。
中身を全部出してみると、一枚の紙が出てきたので私は、その紙を広げて読んでみた。
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