日常が終わる時

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そして、昼休み。 私は、いつものように、奈々子と同期の恵美と一緒に社員食堂に向かった。 荻原 恵美(おぎはらえみ)。 私と同期入社の24歳。 身長は私の方が2~3cmほど高く、あまり変わらない。 体重は、50前後といったとこだろう。 とにかく、恵美は愚痴が多い。 私は、入社して仲良くなってから、毎日のように愚痴を聞かされている。 「涼子~! ちょっと、聞いてよ~! また、あのハゲからセクハラされたぁ~!」 私は、定食のAにしようかBにしようか迷いながら、適当に流す。 「またぁ~? 課長もよくやるわね。 あっ、課長って言っちゃった…」 「先輩? 誰かに聞かれたら、大事ですよ。」 奈々子が慌てて、私の口を塞ぐ。 それを見て、恵美がバカ笑いしている。 「あっはははっ♪ コントみたい~♪」 私は、そんなことは気にも止めず、定食Bの食券を買う。 恵美は、定食Aを。 奈々子は、定食Bを買ったようだ。 係の人に食券を渡し、定食を受けとると、私達は窓側の席に座った。 奈々子は私の隣り、恵美は正面といった感じ。
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