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走るとは言っても、痛みでうまく走れない。
走りながら、私は刃物を探した。
殺すとは言っても、私は女だ。
女の力で、あのガタイの良い純也をどうにかできるわけがない……
まだ火の手がまわってない部屋を見つけると、ドアノブを回す。
…しめた!
開いてる……
私は部屋に入ると、周囲を見渡す……
「な、なんだ?
お前は……
うわぁ!
ば、化け物ぉー……」
中に1人、男の人がいたようで、私の姿を見るなり腰を抜かす。
……化け物とは酷いな。
これでも、女の子なのに……
その男は、逃げる途中だったのだろう。
荷物をトランクに詰め込んでいる最中だったらしく、書類等が散らばっている。
私は、男を無視して凶器になりそうなものを探し始めた。
……
………あった!
私は、ハサミを見つけたので、それを拾おうとした……
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