終章~死は始まり~

3/21
前へ
/107ページ
次へ
ボキッ! 鈍い音が聞こえ、左手に痛みがした。 振り返ると、腰を抜かしていた男が震えながら、角材のようなものを振りかぶっていた。 男が恐怖のあまりに、私を攻撃してきたのだ。 「し、死ねぇぇー!」 男は叫びながら、私にトドメをさそうと、角材を振り下ろす。 私は、それを避けながらハサミを拾うと、振り向きざまに男の喉にハサミを突き刺した。 男は口をパクパクさせ、血を噴き出しながら、床に崩れ落ちる。 返り血を浴びた火傷がしみる。 「…危ない男ね。 死んだら、どーすんのよっ?」 私の左手は、変な角度に曲がって折れいた。 その姿は、ますますゾンビに近づく……
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加