61人が本棚に入れています
本棚に追加
ザクッ!
ジョギン!
私は、這いつくばって逃げる女のアキレス腱にハサミを突き刺し、そのまま切断した。
「イヤァァァァ!
痛い!痛い!
やめて…やめ…」
私の姿がハッキリ見えなくても、腕がもげ、突然刃物で刺されては、恐怖するしかない。
女の顔は恐怖に引きつっていた。
「武藤純也さんを見ませんでしたか?」
私は、静かに丁寧に問いかけた。
こんな事をしておいて、静かに話しかけられるとかえって不気味である。
「ひっ、ひぃっ!」
女は恐怖で声にならず、自分が来た方を指差した。
「こ、この先…
この先にある階段を下りていかれました。
残った人を誘導するって言ってました……」
グサッ!
「そう…
ありがとう。」
そう言うと、お礼の代わりに心臓を一突き……
女の目は見開き、絶命する。
動かなくなった女の白衣で血を拭き取ると、純也の後を追った。
最初のコメントを投稿しよう!