終章~死は始まり~

7/21
前へ
/107ページ
次へ
純也の後を追い、階段を下りる。 けど、何故地下に? 逃げるなら、出口を目指した方が良いはず…… 地下に下りると、扉があった。 扉を開けて中に入ると、そこは倉庫みたいだった。 火の気はなく、上の騒ぎが嘘のように沈黙していた。 奥に進むと、話し声が聞こえてきた。 「……で? 例のモノは、ちゃんと持ってきたんだろうな?」 「勿論です。 そちらこそ、ちゃんと約束は守ってくれるんでしょうね?」 純也が誰かと話しているようだ。 もっと話を聞くために、2人に近づいた。 ガシャーン! その時、棚に体がぶつかってしまい、棚にあったビンの容器を落としてしまった。 「誰だっ?」 純也が叫ぶと同時に、持っていた懐中電灯を、こちらに向けた。 私を見るなり、純也の横にいた男は驚愕した。 「ばっ、化け物っ! 君! なっ、何だね! アレは?」 純也も驚いていたが、酷い火傷と面影から、私だと気づいたのか、真剣な表情に変わる。
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加