守谷 理生 決闘者への道

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貭川「じゃあ、このパックとスターターデッキを買おうかな。いくらになります?」 レジに向けて顔を上げた瞬間、オレは気を失いそうになった。 なんせ渋い顔をした郷魔がパレットのエプロンを着けて、こちらを睨んでいたのだ。 郷魔「それだけなら2700円だ。ちなみに今日のオススメはゴールドシリーズ…今買わないと当分入荷の予定がないぞ?」 貭川「…あんた何してんだ!?」 郷魔「見て分からないのか?私はこの店の店長だ。」 貴 様 が パ レ ッ ト の 店 長 だ と ? 郷魔「君の話はバイトから良く聞いている。いつもカードを買ってくれているそうじゃないか。」 怖い怖い怖い!本編とキャラ違い過ぎだろ!自分の立場を忘れないで! 爽やかなスマイルを浮かべる郷魔にオレは若干の苛立ちをおぼえた。 郷魔「受け取れ…サービスだ。」 郷魔は1枚のカードをオレに渡した。 なんだ…レアカードか? 貭川「…レオ・ウィザード…だと?」 郷魔「ある意味レアカードだろう?デッキに入れたら私を含め、相手は驚くぞ?」 レオ・ウィザードはレベル5の魔法使い族で攻撃力1350、守備力1200の上級モンスターだ あまりに低いステータスが話題を呼び、ある意味伝説に近いカードである。 貭川「オレには必要ないな…」 魔導戦士ブレイカーを生贄に捧げ、レオ・ウィザードを攻撃表示で召喚! …全然カッコ良くない。 郷魔「ふむ…そうか。ならゴールドシリーズとこれらのパックを持って行くといい。」 ふむ…じゃねーよ!最初からゴールド渡せよ! 郷魔にさらなる苛立ちをおぼえながら、オレ達はパレットを後にした。
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