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ハハハと爽やかスマイルで離苦は笑う。
何だろう、少し変わってるな……
雛はそんな事を思いながらも、口を開いた。
「とりあえず、貴方が外の世界の厄神であることは分かりました。
もう少し詳しい話を伺いたいのですがここではなんですので、もし良ければ私の家に来ませんか?」
「それは良いねぇ。
僕も、別の厄神というものは、興味があるから是非とも詳しい話は聞かせてもらいたいしね。
それに、君みたいな美人の家はどういう風になっているのかというのにも興味がある」
離苦はそういって、ずっと下ろしていた腰をやっと上げた。
「冷やかさないでください」
「冷やかしてなんかないさ。
君は本当に綺麗で美人な女性だ」
雛の言葉に離苦は尻を叩き汚れを落としながらそう告げ、続けた。
「他の人に、そう言われたことはないのかい?」
「私は厄神。
常に周りに厄をまとっているので私の側にいると不幸になります。
なので、みんな私に寄りつきません。
そんなことを言った男は貴方が初めてです」
「成る程成る程。
つまりこんなに近付いて、こんな事を言った男は僕が初めてなんだね?
ハハハ、それは嬉しいな」
「意味が分かりません」
コロコロ笑う離苦に雛は戸惑い、男ってみんなこうなのか、それともこの男が特殊なのかという思考をしていた。
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