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駅まで少し距離があるので私は友達のミーを連れて行く事にした。
「ミー来いよ。
一緒に聞きにいこうぜぃ。」
ミーは口紅を塗る手を止めて「うん。」っと、笑いながら寄ってきた。
3年生は靴を履き替えに行き正門で待ち合わせする事にした。
ミーはしきりに私に話しかけてきた。
「レイはやばいよね。
芸能界入った方がいいよ。
入ったらアイドル系?
デルモ系?
女優?
そしたら、今以上ミー自慢するわ。」
「あほやろ、自分!」
私は微笑みながら一言答えた。
ミーは無視して
「今日はどんな奴かなぁ?
どんな顔するんかなぁ?
カッコ良くても付き合わへんの?」
その言葉に私は繰り返し答えた。
「あほやろ、自分!」
正門まで来た私は
3年の一人が携帯で話してるのが目に入った。
「今日はびっくりは無しや。」
ミーに小声で言うと、ミーは頷いて私の手を握った。
私はミーを見てニヤリとすると
ミーはもう私に腕を絡めてきていた。
そのまま私はミーとたまに顔を合わせながら
3年の後を追いながら駅まで歩いた。
駅に着いた私に熱い視線を送るのは
何度も駅や家の近くで見た事のあるジャニーズ系の男の子だった。
男の子は多少自分に自信があるのか、こちらに歩み寄ってきた。
「呼び出してごめん。
けど、来てくれてありがとう。」
「……。」
私は答えず彼の言葉を待った。
彼は3年の人達に
「ありがとな。」
っと言い笑顔で手を振り
私に顔を向けると
「駅じゃなくて
どっか場所変えていい?」
って聞いてきた。
私は首を振り
「ここで。」
っと短く答えた。
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