第17話 三度、縁結び!

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「って、暗っ!?」 次に部屋へ入って来たのは、沙恵であった。 「何よ、この暗黒雰囲気!?」 「よお、沙恵」 手を上げて挨拶した俺を、沙恵はキッと睨んだ。 「あんた!暗く沈むなら一人で沈みなさいよ!夏奈子まで引きずり込むなんて!」 沙恵の瞳に義憤の炎が燃える。 「くっくっく」 「何がおかしいのよ!」 「沈んだのは・・・俺じゃない。沙恵の方だろ?」 「・・・え?」 瞳の炎が揺らぎ、わずかに弱くなる。 「な、なんのことよ?」 「昨日、湯に沈んでたよな?」 「な、なんでそれを!?」 さらに瞳の炎は弱くなる。  「カ、カナヅチじゃ悪いっていうの!?」 「いや、そんなことは言っていない。それより、湯の底はどうだった」 「え?そ、底・・・」 瞳の炎は完全に消え、かわりに怯えが宿る。 「なあ、水の底から見た光景は?教えてくれよ」 「お、思い出したくないわ」 「底から見た水面は?陽にキラキラと輝いていたか?」 「き、聞かないで・・・」 「さぞ、苦しかったろうな」 「うう・・・」 沙恵は屈み、耳をふさぐ。
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