すき×スキ×私=アナタ

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しばらくして、ミハエルが頼んだアイスティがきた 「お待たせしました」 「ありがとう」 「ごゆっくりどうぞ」 それから数分後にルカ、ブレラ、矢三郎がきた 「遅くなりましたぁ」 「遅くなった」 「遅くなりましたか?」 「ううん。なんで兄さんまで?」 「親父さんに言いにくいだろ?アルトからは」 「うん。父様のこと、裏切って家を出たから」 しゅんと落ち込むアルト ミハエルはアルトの頭を優しく撫でた 「ミシェル?」 「だから、矢三郎さんを呼んだの」 「ありがと、ミシェル」 はにかんだ様に笑うアルト 「それで、大事な話とは?」 「子ども、出来たかも」 「ミシェル先輩とのですか?」 「うん」 「産むおつもりですか?アルトさん」 「うん。母様のことがあるから、兄さんや父様が心配するのは分かる。でも」 「でも?なんです?貴女の好きな空を飛ぶことはおろか、日常生活にも影響するのですよ?」 「わかってます。でも…でも!!母様が俺を産んだように俺もこの子を産みたい。愛する人との子どもだもん」 「アルトに何があっても一生、俺が面倒みます」 「軍人の貴方がですか?ミハエルさん」 「はい」 「ミシェル…」 「僕も、あまり役に立たないかもしれませんが、お二人を支えさせてください」 「ルカ…」「頼むな、ルカ」 「はい!!」 「わたしも手伝うよ、アルトちゃん、ミシェルくん」 「わ、わたしも」 「仕方ないわね、この銀河の妖精・シェリル・ノームが手伝うわよ」 「ありがとう。ナナセ、ランカ、シェリル」 「気にしないの、アルト」 「そうですよ。わたし達、友達なんですから」 「そうだよ!アルトちゃんとわたし達、友達なんだよ?」 「うん」 「分かりました。嵐蔵先生には、私から話しましょう」 「兄さん…」 「ですが、アルトさんも一度は、先生に会ってミハエルさんとのことをお話なさい」 「そのつもりです。それに、歌舞伎は嫌いじゃないですから」 「アルト…。早乙女に一度、俺一人でも伺います」 「一人は無理ですよ。先生が納得しません」 「兄さん、もう少し様子を見てから早乙女には行きます」 「わかりました。先生にもそう、お伝えします」 「お願いします」 ここで矢三郎は「稽古がありますので」と早乙女に帰った 「ミシェル、みんな、ありがとう」 アルトは心からお礼を言った 「友達ですよ?当たり前です!」 「ナナちゃんの言うとおりだよ!」 「そうよ」 「恋人にぐらいは頼れよ」 「僕達に出来ることがあれば言ってくださいね、アルト先輩」
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