32人が本棚に入れています
本棚に追加
友達の名前は須田 敬太郎。すだ、けいたろうと読むが、僕はスダケーと読んでいる。もちろんスダケーにも認証された、公式の二つ名だ。
「おはよースダケー」
『ケイタのへや』と書かれた部屋のドアを開けると同時にそう言った。スダケーは机でノートパソコンに向かっていた。
「また床屋行ったのか、少し自重しろよ…。」
振り返り際に諭された。前髪の寝癖が酷い。ていうか前髪無っ。上に行ってる!
「だが断るー。あそこ安いアンドめっちゃ上手いよー?スダケーも行けば?」
「行かねーよ。つーかちょっと待て。それオススメしたの俺じゃねーか。それに安いアンド上手くても週1で行くもんじゃねーんだよ床屋ってのは」
顔は笑っている。前から思っているが、この男はよく分からんのだ。ボーイッシュな僕でも理解できない。
「良いんだよあんまり切らないから」
「いやしっかり切れてるから。減ってるから。それに切らないなら床屋行くな。」
最初のコメントを投稿しよう!