第二章【過去に住人となる人】

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長い髪は僕の美的センスに反しているから嫌いだ。髪とか爪を伸ばしっぱなしにしたり、ドアを開けっ放しにしたり。そういうしっぱなしが大嫌いなのだ。美しくない。そう思う。 本を読むにしても、読めなくなった本は栞を挟み、読むのを止める。栞を挟む事でその本を永久に読まなくりそうになった時、その栞を『エターナル・サスペンション』と呼んでいる。(この話は今後の物語進行に大きく関わって来ません。) スダケーがマウスをカチャカチャ動かしている。イヤホンも何も付けていない辺り、音楽を聴いている訳ではなさそうだ。 スダケーの服装はまさに『ラフ』の一言に尽きる。何処にでも有りそうなシャツやジーパンを身に付けている。素朴な所は、スダケーの魅力の一つだろう。
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