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1999年10月19日 地球 ノストラダムスの大予言をだれもがその記憶から忘れ ただ平凡に時間を流していた だが人知れず『予言』と戦っていた者がいた 誰もいない宇宙 巨大な隕石と小さな彗星が2つ連なって地球の引力に吸い込まれてゆく… 『ハイパーキック…』 どこまでも続く漆黒の中で一筋の閃光がほとばしる すると巨大な隕石は彗星とぶつかり砕け散り世界は救われたはずだった… 一筋の流星が青き大地に突き刺さった… この渋谷に… 恐怖の大王は現れた… 群れをなして 私達と同じ顔をしながら… 2006年1月21日 東京 慣れない都会の空気に顔をしかめる若者が1人 どうやら今朝東京に着いたばかりらしい 『東京…ついに来た!』 青年はそう言って辺りを見回す 『やっぱ三重とは違うなぁ!人が多いなぁ』 『さてと…弓子おばちゃんの店はと…』 青年の名は千原優樹(せんばゆうき) 彼は 久しぶりに訪れた空気に懐かしさと新鮮さを覚えながら踏み出した… もうひとつの物語を… 優樹は自慢の愛車にまたがり 見慣れぬ都会の景色をめぐり… 『やっぱ都会は信号が多いな』 と赤信号に道を阻まれていたその時『かわいそう』 そう聞こえた ふと振り返ると少女の声が聞こえた… 『コイツ悲鳴を上げてる』 その声の主はそういいながら おもむろに一台のバイクに近づき バイクのタイヤから釘を抜く 何やらそのバイクのライダーとやりとりをしているが人と話すのは苦手そうだ 悠生は不思議にそして不自然な気配を少女に感じながら道を急いだ そして叔母の経営するレストランにたどりついた
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