01

3/15
前へ
/115ページ
次へ
顔を上げて周りを見ると、声の主は大学1年の頃から連んでいる友人、山田祐二だった。 「何の用だ」 彼は、再びファインダーを覗きながら答えた。 「ノスタルジックに浸ってんのか」 「悪いか」 彼らは卒業を2ヶ月前に控えていた。毎日騒いで連んだ仲間とも、卒業すれば別の道を歩む。 「みんな集まってんだよ、惟も行くだろ?」  
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加