戻ることのない…

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戻ることのない…

「はよせんと!遅れるって!」 「別にそんなに走らなくてもぉ~」 「黙れ!ボケェ!貴様のせいで遅れたんや!」 背が低いツインテールの女の子が関西弁で、背の高い男の子をボコボコに殴りだした。 「ちょっと~!!止めなよ~!遅れるよー。ねぇ?涼…」 僕はその時話しかけられたけど、目の前の桜の木に見とれていた。 「涼ってば!」 僕は、ハッと我に返ってうなずいた。 ちなみに僕に声をかけていたのは妙雅翔(ミョウガカケル)。 「何?また初恋思い出してたの?」 「なんや!涼!初恋っていつぅ~?」 さっき男の子をボコボコにしてた女の子が寄って来た。 「後でね。今は始業式始まっちゃうから。」 ニコ 「かわい♪なんでや!?なんでそない可愛く笑えるん!?やばぃ!!」 その子は今通ってる高校の友達でナデシコって言う名前… ちょっとがさつだけど、すごく友達思いの良い人。 なぜか今はちょっと悶えてるけど… キーンコーンカーンコーン… 「おい!!マジで間に合わねぇ!!」
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