8人が本棚に入れています
本棚に追加
爛金は懐から、代表的な安物密輸銃、中国製マカロフピストルを抜いた。
しかし爛金が銃を構えるより早く、暗殺者がライフルの引き金ねを絞った。
その銃口から閃光とともに発射ガスが漏れる。
直後、マカロフごと爛金の指が数本吹き飛ぶ。
暗殺者は、弾痕の列を爛金の右手から肩口にかけて走らせた。
爛金の利き腕の筋肉が線維に沿って破裂し、脂肪片が飛散する。
千切れた肉の隙間から、血に染まった骨が覗いている。
爛金は撃たれた腕を構えてうずくまり、悲鳴をあげた。
そんな爛金に、ゆっくりと暗殺者が近づいてくる。
地獄から響いてくるような、死神の足音が近づいてくる。
そして爛金は、信じられないものを見た。
最初のコメントを投稿しよう!