別れ

1/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ

別れ

一樹「……タイト?タイト!?起きろよ!!」 タイト「…か……ず…ッごめ…うま…く…はな…せ…」 一樹は今、夜の森の中、たくさんの死体を背に横たわるタイトを抱えていた。 事は数時間前、人間の言葉が話せるドラゴンが珍しいためタイトを捕らえようとした輩がなかなか捕まえられないのを苛立ち一人の男が主人である一樹に攻撃魔法をぶつけタイトが庇った。 死体と言うのはタイトが力を振り絞り輩達を死に至らしめた 一樹「タイト!!喋るなッ!!今治療魔法で…」 タイト「ダメだ…そ…んなこ…と…しても…」 一樹「何言ってるんだよ!!必ず治すが黙ってろよ!」 タイト「…にん…げんのお前が…ドラゴンの傷なんか……塞(ふさ)ごうとし…たら…一樹…お…まえが…死ぬぞ…魔力が消耗し…すぎて…お前が…」 一樹「…俺はそれでもお前を治したいッ!!今までだってこれからだってずっと一緒だ!!」 タイト「一樹……」 一樹はそう言って再びタイトの患部に手を翳(かざ)す タイト「……」 タイトは小さく口を開き何か呪文を唱えた タイト「(一樹…ごめん…やっぱり主人を死なせることなんて出来ない…)また…産まれ…変わっても…
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!